新エネルギーについて
地域新エネルギーの推進に向けて
地域新エネルギーの取組み
第5期総合計画で町の将来像を「緑豊かな田園文化のまちづくり」とし、その中において資源循環型ライフサイクルを育む環境づくりを掲げ、環境保全型の資源活用等による持続可能な仕組みづくりを進めています。
地域新エネルギービジョン
今まで利用していないエネルギーについて、町内における各分野への導入・利用を目指し、本町のエネルギーの多様化を図り、地域環境の保全と循環型社会の実現を図ることを目的に、南幌町地域新エネルギービジョンを策定しました。
農業振興プロジェクト、環境エネルギープロジェクト、普及啓発プロジェクトの3つを重点プロジェクトとして設定し、稲わら・籾殻など地域に豊富に賦存する農業系バイオマスを利活用した新エネルギーを農業施設、公共施設、民間企業、一般家庭などへ導入を進め、エネルギーの地域内循環と産業振興を図ることとしました。
地域新エネルギービジョン(重点テーマに係る詳細ビジョン)
地域新エネルギービジョンに基づき、稲わら・籾殻などを利用したエネルギー導入に向け検討しましたが、バイオマス燃料供給の仕組み、バイオマス燃料の生産を支える需要先の確保などが課題として提起されました。
地域における稲わらなどを利活用した燃料製造の事業化を進めるにあたり、事業の立ち上げに必要な事業形態や需要先となる施設などを検討し、バイオマス燃料を導入する場合の経済性や地域循環型社会づくりへの有効性を明らかにし、町民への意識づけと理解を得ることにより、自然との調和と環境保全、地域連携のもとで地域資源を活かした新エネルギー導入の事業化による町の振興と活性化を図ることを目的とし、重点テーマに係る詳細ビジョンを策定しました。
その他の取り組み
ペレットストーブの設置
新エネルギーの取り組みとして、2008年度(平成20年度)より町内の公共施設の一部にペレットストーブを試験的に導入しています。
燃料のペレットは、町内で木質教材を製造する企業が製造工程で発生する破材を活用し製造している木質ペレットを使用しています。
役場庁舎
児童・生徒対象 新エネルギー学習会
新エネルギーに関する学習会を開催しました
南幌町の未来を担う児童・生徒が、エネルギーの大切さや環境と人間の関わりについて学
ぶとともに、講師の体験等から学習の大切さなどについても考える機会をつくることを目的とし
て、新エネルギーに関する学習会を開催しました。
- 開催年月日 平成24年6月29日(金)
- 開催場所 南幌町立南幌小学校、南幌町立南幌中学校
- 講師 東京大学大学院 教授 理学博士 橋本和仁氏
プロフィール 南幌町出身で、物理学や化学をもとに、太陽エネルギー変換、環境改
善技術などを研究している方で、世界的に有名な科学者です。
学習会の内容
小学校では、3,4年生を対象に「エネルギーとは何か?」、「微生物による発電ができれば
食べ物で動くロボットが作れるかも!!」といった内容で、お話しをしていただきました。
お話しを聞いていた児童からは、「充電式の電池は、なぜ何回も充電して使えるの?」など
の質問があり、橋本先生が丁寧に答えていました。
5,6年生を対象とした学習会では「エネルギーとは何か?」といった話や、電気を取り出すこ
とができる微生物が田んぼにもいることから、田んぼをそのまま電池にできないかと考え、田
んぼに電極を取り付けた実験のお話しをしていただきました。
中学校では、橋本先生が子どものころ、水は水素と酸素からできていると言われたことが、
ご自身が科学者への道を進むきっかけとなったというエピソードや人工光合成や光触媒につ
いてのお話しをしていただき、最後に、子どものころの夢が現実となり、社会に貢献できる大
人になってほしいと、生徒にメッセージを送っていました。
* 一般の方を対象とした「新エネルギー講演会」は、11月18日(日)に開催します。
新エネルギー・シンポジウムを開催しました
南幌町では、稲わらペレットを燃料とするボイラーを「なんぽろ温泉ハート&ハート」に設置するなど新エネルギーに関する取組みを行っています。
この取組みや新エネルギーの情報を広く知ってもらうために「新エネルギー・シンポジウム」を開催しました。
- 開催年月日 2012年(平成24年)11月18日(日)
- 開催場所 南幌町保健福祉総合センター あいくる(南幌町中央3丁目4番26号)
- 開催内容
講演会
南幌町出身の東京大学大学院の橋本和仁教授を講師に迎え、「未来のエネルギーを考える」と題し、最新の新エネルギーの研究や、ふるさと南幌町についての講演会を開催しました。
シンポジウム
「南幌町地域新エネルギービジョン」策定時に、指導的立場で携わっていた、北海道大学大学院の古市徹教授が「南幌町の再生可能エネルギーの展望」と題した講演を行いました。
北海道大学大学院の石井一英准教授をコーディネーター、三好富士夫町長、なんぽろ温泉ハート&ハートの渡部貴司支配人、広教資材株式会社の押岡昌司社長をパネラーとし、南幌町のバイオマスの取組みとまちづくりについてのパネルディスカッションを行いました。
バイオマスボイラーなどの見学会
広教資材株式会社の、稲わらを原料としたペレットの製造施設の見学会を行いました。
なんぽろ温泉ハート&ハートに設置している、稲わらペレットを燃料とした、バイオマスボイラーの見学会を行いました。
太陽光発電パネル、ペレットストーブや電気自動車の展示や試乗会
太陽光発電パネル、ペレットストーブの展示や、三菱自動車の電気自動車ミニキャブ・ムーブの展示や試乗会を行いました。
そらち移動エコラウンジ~エコ&セーフティーキャンペーン~同時開催
シンポジウムにあわせて、北海道空知総合振興局の「そらち移動エコラウンジ~エコ&セーフティーキャンペーン」と同時開催しました。
稲わらペレットを利用した地域循環システムの構築に向けて
農業から排出するバイオマスの検討について
南幌町は、町の将来像を「緑豊かな田園文化のまち」とし、その実現へ向けて「資源循環型のライフス
タイルを育む環境づくり」を基本計画の施策のひとつに掲げ、「農業からの副産物である稲わらなどのバ
イオマス資源を有効活用し、化石燃料に代わる新エネルギーとして導入することで、二酸化炭素の削減
と地域循環型社会の形成を目指す。」こととしています。
南幌町地域新エネルギービジョンの策定について
南幌町のエネルギーの多様化を図り、地域環境の保全と循環型社会の実現を図ることを目的に策定
しました。その結果、農業系のバイオマスの導入の可能性が高いことが分かりました。
また、新エネルギー導入の基本方針として取り組む個別テーマを「農業振興プロジェクト」、「環境エネ
ルギープロジェクト」、「普及啓発プロジェクト」の3つのプロジェクトとして取りまとめました。
地域新エネルギービジョン策定等事業重点テーマに係る詳細ビジョン
農業プロジェクトに基づく、稲わら、もみ殻、麦わらなどのエネルギーへの利活用について詳細な検討
を行いました。その結果、稲わらを利用対象としました。
稲わらの利用可能量 7,368~12,927t/年
ペレットボイラーの導入について
2011年(平成23年)3月に、なんぽろ温泉ハート&ハートに、稲わらペレットを燃料とするペレットボイラーを導入しました。稲わらは、ケイ素が多く含まれていることから、焼却灰が固まる性質があります。そのため、木質ペレットと1:1の割合で混合して燃焼しています。
稲わらペレットを利用した地域循環システムについて
稲わらペレットを燃料とするペレットボイラーを導入するにあたっては、燃焼試験などを行い、燃料とし
て利用できることは分かっていたのですが、実際にペレットボイラーを運転することで、新たな課題が見
つかることも想定できます。そのため、ペレットボイラーを導入してから3年間(2011年度(平成23年度)から2013年度(平成25年度)まで)を、実証運営期間として取り組んできました。2014年(平成26年)3月には、その取り組みについて報告書として取りまとめました。
この情報に関するお問い合わせ先
まちづくり課 企画係 | TEL:011-398-7019 FAX:011-378-2131