先代から引き継いだ味
他業種からの挑戦
                なんぽろスポット#9
< なんぽろ 鳥まる >
2022年10月にオープンした「鳥まる」。看板のヒヨコのキャラクターに身に覚えがある方も多いのではないでしょうか?そう、以前同じ場所で営業していた「鳥半」のキャラクターです。
鳥半の大将から味を引き継ぎ、始まった鳥まる。それまで一緒に働いたこともなかったのに、どうしてお店を引き継ぐことになったのでしょうか?

店を引き継がないか?
今決めてくれ!!!!
鳥まるの店長、日下部さんは、元々古物商でリサイクル品のネット販売業を営んでおり、それは今でも続いています。ある日、商工会から電話が来て「鳥半を継いでくれないか?!」とお話があったそうです。「え?なんで自分が??????と、わけがわからなかったですね」。と、当時の様子を振り返ります。
鳥半の大将が体調を崩し、休みがちになっていたのを心配していた日下部さん。そんな時に継ぐ、継がないの連絡がきてとても驚いたと言います。なぜ、飲食業をやったこともない日下部さんにお話が来たのか。それは、日下部さんの息子さんが関係していました。
鳥半の焼き鳥が大好きでよく食べていたそう。「鳥半の大将が休みがちになった時に、息子の好きな焼き鳥が食べられなくなったらどうしよう。って考えるくらい、大好きでした。そんな話を商工会の中でしていたのを覚えていてくれたようですね。なので、これはもうやるしかない!そう思ってお話を受けることにしました」。
息子さんの好物から繋がったご縁。そうして、飲食業未経験からの挑戦が始まったのです。
大将から引き継ぐ
味と礼儀
 なんといっても名物のザンギ。これはなんとしても味を引き継いで、残していかなければなりません。レシピはあるものの、鶏肉の下処理や、揚げるときの見極めなどは、すぐに覚えられるものではありません。
 約3ヶ月間みっちり教えてもらい、ザンギと半身揚げ、焼き鳥の作り方を教えてもらったそうです。「鳥半のメニュー全てを引き継ぐことはできませんでした。まずは出来る範囲でやっていこうと決めています」。特に息子さんの大好きな焼き鳥は、親のプライドにかけても守りたい味。と日下部さんの気合い裏腹に、日下部さんの作る焼き鳥にはノーリアクション。「なんでだよ!となりますよね(笑)」。鳥半の大将の味にはまだ追いついていないのか、照れ隠しなのか。いつか、息子さんからの花丸がもらえることが待ち遠しいですね。
大将から引き継いだのは、味だけではありませんでした。「大将はとても優しく調理方法を教えてくれましたが、お客様へのサービスは細かく注意されましたね。例えば、「ありがとうございました」ではなく「ありがとうございます」という事や、作り置きせずに出来立てを食べてもらうってことを大切にしていましたね」。そんな大将の心遣いも一緒に引き継ぎ、鳥まるとしてスタートしたのでした。

やるしかない!
挑戦はまだまだ続く
 鳥まるがスタートして今年で3年目。
 歴史的な物価高が続き、世間では米が買えないという事態まで起きました。もちろん鳥まるにも大きな影響が。「お米は南幌町のゆめぴりかを使っていて、知り合いの米農家さんから購入しています。なので、お米が買えないって時期もなんとか調整してもらい、営業を続けてこれましたが、揚油やガス代なんかは上がり続けているので大変です。でもやるしかない!自分にできることをコツコツを頑張ります」。と日下部さん。
昼にはお弁当箱からはみ出すほど大きなザンギが4つも入ったザンギ弁当が人気。柔らかくジューシーであっという間にペロリと食べてしまいます。色が濃いので、濃厚な味なのかな?と思いきや、ちょうどいい塩梅でまた食べたくなる味です。
夕方からは半身揚げや焼き鳥がメイン。焼き鳥は1本1本串に刺して丁寧に下拵えしています。この焼き鳥とビールを楽しみにしている方も多いのではないでしょうか?
「実はキッチンカーの準備も進めているんです。そうしたらお祭りやいろんなところでも鳥半の大将が守ってきた味を食べてもらえるし、また新たな縁が繋がるかもしれないですしね」。日下部さんの挑戦はまだまだ続きそうです。
 - おつまみポテト500円がスタート! 
 - ボリュームたっぷりの半身揚げ! 
 - 蓋が閉まらないほどのボリューム! 
【施設情報】なんぽろ 鳥まる
住所   北海道空知郡南幌町中央4-8-6
電話   070-8496-2904
営業時間 11-14時、16-18時
営業日【月、水、金】※祝日休
Instagram torimaru2904
 
					 
            

