札幌から約50分。千歳から約50分の農業の町。

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南幌の食卓に
美味しい魚を届けたい

なんぽろスポット#6

< さかなの主税(ちから)  >

 

 海がない南幌町に魚屋さんがオープンしました。赤と青の目を惹く看板。「なんの店が出来たんだ?!」と不思議に思っている人もいるのではないでしょうか?店内に入ると、旬の魚が並び、貝類はまだ生きています。

魚の匂いがする。

 それはスーパーではなかなか感じられません。経営するのは、すすきのでもお店を出している沖さんご夫婦。どんなご縁で南幌町で魚屋さんを開くことになったのでしょうか?

愛犬のために移住を決意

 愛犬が走り回れるようなお家を建てたい。その想いから土地探しをしていたところ、南幌町に辿り着きました。

 ご夫婦ですすきので和食屋さんを経営し、女将さんも札幌白石で居酒屋を経営していた時、コロナが世間を騒がせます。

 「本当に大変でした。愛犬がいなかったらどうなっていたかわかりません(笑)」と今では笑って話せますが、とても大変な時期を乗り越えてきたのだと思います。

 無事、愛犬が駆け回れる庭付きのお家を建て、南幌生活がスタート!その時に気がついたのです。「南幌町に魚屋さんがない」と。そこからはオープンに向けて一直線!ぜひ南幌町の皆さんに美味しい魚を食べてもらいたいと準備が進んでいきました。

質の良いものを食べてもらいたい

 

 すすきのでも和食屋を営んでいることもあり、仕入れは北海道各地の漁港から。「札幌の市場からも仕入れますが、根室や様似、古平など、季節に合わせて仕入れています」。と女将さん。

 しかし昨今、温暖化の影響で各地での水揚げにも変化が起こり、「秋刀魚や鮭がいなくなった」なんてニュースは毎年のように報道されています。

 「その影響はすごくありますね。お客様が食べたがっている魚を仕入れたくても、なかったりとても高価だったりすると、もどかしさを感じます。でも、馴染みがない魚でも、調理方法がわかると皆さん受け入れてくれるので、調理しやすいように捌いたり、レシピをお伝えするようにはしています」。

 変化に嘆くばかりではなく、工夫して楽しむ。プロの調理人だからこそできるアドバイスは、献立を考える時にとても助かりますね。「魚を捌くことに苦手意識を持っている人もいると思います。そんな時は私たちが調理方法に合わせて捌くのでぜひ頼って欲しいです。時々子どもが買いにきて、「自分で捌く!」と1匹丸ごと買っていく子もいます。頼もしいですよね。魚屋としても嬉しいです」。

 主税さんでは、捌いてもらうのはもちろん、その裁き方を見せてもらうことも出来ます。「今度は自分でもやってみたい!」という方は、お願いしてみると良いかもしれませんね。

もっと気軽に頼ってほしい

 

 主税さんでは、和食屋の腕を活かしたお弁当も販売しています。「南幌町は農業の町なので、春先はとても皆さんとても忙しいですよね。先日は田植えで忙しくてお弁当を届けて欲しいというご相談も受けました。もちろん配達しました!そういった時に私たちを思い出してもらえたことが嬉しくて、もっと気軽に頼って欲しいと思いました。」そうしてスタートした出前サービス。忙しい時や、大人数で集まる時に頼りにしたいですね。

 主税さんでは、お弁当の他にもお惣菜やお刺身盛り合わせも販売しています。「今日はちょっとご飯作るの辛いな」という時はぜひ立ち寄って欲しいと女将さんは話します。

 そんな主税さんでは、どんな商品が人気なのか聞いてみると、「おすすめはたくさんあるけど、子どもも大人も大好きなサーモンとマグロは冷凍を使っていません。水っぽさや生臭さがなくて、本当に美味しいですよ!あとは、自家製の〆さばも人気がありますね。味付けに妥協はしていないので、いつも自信を持って提供しています」。とのこと。ぜひ皆さんにも一度食べてみて欲しいです。

 また、主税さんでは、食べたい魚のリクエストも受け付け、探してくれることも可能です。その逆で、北海道の魚を詰め合わせて送ってほしいなどのリクエストも受け付けています。そういったギフトの相談も気軽に乗ってくれるのは、嬉しいですね。

 最後に、主税さんは2025年7月に「さかなの主税 別邸」をオープン予定だそうです。昼からカラオケや飲食が楽しめる居酒屋さん。ここでも美味しいお魚料理が楽しめそうですね。

【施設情報】さかなの主税(ちから)

住所   北海道空知郡南幌町栄町4丁目4-20
電話   011-375-0882
営業時間 12:00-19:00 日曜・祝日は18:00まで)
定休日 毎週水曜日・隔週火曜日
Instagram sakanano_chikarahttps

1周年記念で行ったつかみ取り!今後も様々なイベントでお魚文化を広げていきます。