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なんぽろ病院通信2012

2012年5月
認知症予測テスト

町立南幌病院
院長 外科 戸田和則
あなたは何点ですか?
(  )に下の点数をいれ、合計して判定してください。
点数…0点:ほとんど無い、1点:たまにある、2点:よくある
判定…正常:0〜8点、要注意:9〜13点、疑い:14〜20点
1.同じ話を無意識にくりかえす・・・・・・・・(   点)
2.知っている人の名前が思い出せない・・・・・(   点)
3.物のしまい場所を忘れる・・・・・・・・・・(   点)
4.漢字を忘れる・・・・・・・・・・・・・・・(   点)
5.今しようとしていることを忘れる・・・・・・(   点)
6.器具などの説明書を読むのが面倒・・・・・・(   点)
7.特別な理由もないのに気がふさぐ・・・・・・(   点)
8.身だしなみに無関心・・・・・・・・・・・・(   点)
9.外出がおっくう・・・・・・・・・・・・・・(   点)
10.財布など、物がみあたらないと他人のせいにする (   点)
合計 (   点)

14点以上は認知症の始まりが疑われます。

【予防】
病気はなんでもそうですが、認知症も予防が大切です。
・食生活…青魚、野菜・果物、赤ワイン(ポリフェノール;飲みすぎ注意)
・運動…ウォーキング(週3回30分)
・生活習慣…新聞を声を出して読む、囲碁・将棋、計算をする、日記、楽器、外出し友人や親戚に会う、禁煙、昼寝(30分以内)
これらは脳の血流を良くしたり、抗酸化作用があります。
【治療】
・生活習慣病の治療で脳卒中を予防しましょう。
・アルツハイマーでは進行を抑えるお薬の処方を考えましょう。
・認知症は本人はもとより、家族にとっても大きな負担になります。
・検査、診察等はは精神科、神経内科、脳外科で受けられます。
どこに行って良いかわからない方は、町立病院でご紹介します。体も心も頭も健康な老後を送りましょう!!



2012年4月
町立病院の役割

町立南幌病院
院長 外科 戸田和則
 先日老人クラブで「健康寿命を延ばすために」と言うテーマで、ロコモティブシンドローム(ロコモ、運動器症候群)についてお話をさせていただきました。
ロコモはメタボリックシンドローム(メタボ)、認知症と並んで健康寿命を障害する三大因子の一つです。
ロコモの症状は痛みや関節の動きの制限、筋力の低下、骨折などです。これは変形性膝関節症や腰椎症、骨粗しょう症などが原因でおこります。
予防は原因となる病気の治療と日々の運動です。運動も色々ありますがなかなか長続きしません。簡単で器具も場所も要らないのが片足立ちとスクワット(屈伸運動)です。
片足立ちは片足をあげ、左右1分間づつ1日3回。ふらつく方は椅子などにつかまってください。スクワットは座った状態からゆっくり立ち上がる動作を5〜6回、1日3回。立つのがつらい方は机につかまってください。
今日から、いまから始めましょう。そして毎日続けましょう。
懇談のなかで、「いま札幌の病院にかかっているが、通院が大変なので町立病院で膝の注射をしてもらえるか?他の病院に行ってるので頼みづらい」という質問がありました。
返事は「もちろん大丈夫です!町立病院の役割がまさにそれなのです。病院改革の柱の一つが他の医療機関との連携と役割分担です。専門性の高い急性期は大きな病院で、落ち着いたら、薬や一般的な検査は町立病院で、何か問題があれば大きな病院で検査などを行うことで時間や費用も節約できます。
現在も江別、札幌、岩見沢の総合病院、専門病院と、入院を中心に患者さんの紹介・逆紹介をしています。外来でも遠方や冬場の通院が大変な方は薬の処方や注射など、どうぞ気兼ねなくご相談ください。その際は、今かかっている病院の先生の紹介状をいただいてください。
町立病院は町民の皆様の「かかりつけ医」を目指しています。



2012年3月
スキンケアのお話
(アトピー性皮膚炎・ドライスキン)
町立南幌病院
副院長小児科 古川秀嗣
 赤ちゃんの皮膚の特徴は大人の表皮(皮膚の一番上の部分)の10分の1の薄さで、とてもデリケートです。ですから、スキンケアは十分注意してあげてください。特にアトピー性皮膚炎やドライスキン(乾燥肌)のお子さんであれば。
 哺乳後やよだれ、汗などをふき取るときガーゼを使っていることが多いようですが、皮膚を傷つけてしまう恐れがありますので、水分を含んだ非常に柔らかい綿タオルや化粧用のコットンを使って優しくぬぐうようにするといいようです。皮膚の洗い方は、石けんをよく泡立てて(泡立てネットなどを使うと便利)手で洗ってください。決してタオルやあかこすりのようなものでゴシゴシ洗わないこと。よくすすぎ落とすこと。お風呂からあがったあと体をふくときゴワゴワしたタオルでふかないで、柔らかいタオルか水分を含んだタオルで優しく押し当てて体についた水分をとってあげること。できれば10分以内に保湿剤を使ってあげること。
 特に乾燥してくる秋から冬にかけてドライスキンになるお子さんも多いのですが、乾燥している肌は皮膚のバリア機能(皮膚の表面から汗や異物の侵入を防ぐ働き)が低下していて汗をかいたりすると湿疹ができやすかったり、そのため、かゆみがおこりやすく特に体が温まると(フトンに入った時など)かきむしります。かきむしることでさらに皮膚の表面を傷つけバリア機能の障害が進むといったアトピー性皮膚炎と同様の悪循環が引き起こされます。アトピー性皮膚炎やドライスキンで湿疹が出た時にステロイド軟膏を使って皮膚の炎症をおさえることも重要ですが、良くなった後のスキンケアを続けることも忘れずに。


 
2012年2月
気管支喘息(ぜんそく)のお話
町立南幌病院
副院長小児科 古川秀嗣
 外来で咳の治療をしていて何週間も咳がおさまらないと、「喘息ではないのですか?」とお母さんから尋ねられることがあります。気管支喘息の典型的な症状は、息をはいた時に、ヒューと音が聞こえます(喘息の症状が出るときには気管支が狭くなり笛を吹いた時のようなあんばいになります)。その程度が強いと呼吸するのが苦しくなります。ただ気管支があまり狭くならず過敏になっていて激しい咳の時には、ヒューという音が聞こえないこともありますが…。
長引く咳の原因として、気管支喘息、咳喘息、マイコプラズマ肺炎、慢性副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)、結核などがあげられますが、しかし一番多いのは急性上気道炎(いわゆるカゼ)をぶりかえしているケースかもしれません。
気管支喘息の治療で吸入ステロイドが使われるようになって、かなりの年月になりますが割と軽症の喘息から使用されるようになり、重傷の子どもたちも入院して治療することも減り、喘息による死亡数も激減しています。
しかし残念ながら、吸入ステロイドを長期にわたって使っても予後に影響しないというデータがあります。これは小児喘息の約半数は小児期に治ってしまうのですが、その他の子は特に重症のタイプは吸入ステロイドを使って症状は落ち着くものの、治療を中止した後、将来また喘息の症状が出てしまうというものです。ここで勘違いしてほしくないのは、吸入ステロイドは喘息の引き金になっている気管支の炎症をおさえる一番効果のあるお薬です。喘息の重症度にあわせて吸入ステロイドを使うことによって日常生活に支障をきたさないように喘息のコントロールをすることが大切です。



2012年1月
食物アレルギーのお話
町立南幌病院
副院長小児科 古川秀嗣
 昨年の9月より勤務している古川です。どうぞよろしくお願いします。
診察室で、お母さんに「子どもさんに食べ物のアレルギーはありますか?」と尋ねると「血液検査で卵白のアレルギーがあると言われました」、そこで「卵を食べるとじんましんが出たりしますか?」と尋ねると「何の症状も出ません」といったやり取りがたまにあります。
アレルギーの血液検査の結果が陽性と出ても、数値が高くなくその食べ物を食べても何の症状もない場合、その食物にアレルギーがあるとは考えません。卵を食べて数十分であっという間にじんましんが広がってきた場合は、卵が原因である確率はかなり高くなります。また、逆にアレルギー検査の数値が高くなくてもアレルギーの症状が強く出る場合もありえます。血液検査は万能ではなく、ある程度の目安としてください。
ところで食物アレルギーによる死亡例は、結構多いと思われる方がおられるかもしれませんが、厚労省からの報告では全年齢をとおして年間0〜5人と多くはありません(ちなみにハチ刺しによる死亡数は16〜34人)。
年末、新聞やテレビで騒がれた、石けんを使ってアレルギーが発症した件。これは石けんに小麦(水解小麦)の成分を入れてしまったため、洗顔の時に目や鼻の粘膜、皮膚から小麦の成分が吸収されてアレルギーになってしまい、それまで小麦の入った食物をとっても何でもなかったのにアレルギー反応を起こすようになってしまった、という今まであまりなかったケースです。今のところ根本的な治療法はなく小麦の入った食物をとらない以外に方法はないようです。
食物アレルギーの特殊なタイプとして、食物依存性運動誘発アレルギーという長たらしい名前の病名があります。これはある食品を食べても静かにしていると何の症状も出ないのに、食べた後に運動をするとアレルギー症状が出てしまうというものです。これは本人にとってなかなか気づきにくいアレルギーかもしれません。普段食べても何の症状も出ない食品がアレルギーの原因になっているのですから。原因となる食品で多いのは、1番が小麦、2番がエビ、カニ、イカなど、以下は様々な食品です。やっかいなのは血液検査や皮膚を使った検査でも反応が出にくいことです。
アレルギーの話ではないのですが、おたふくかぜの予防接種を受けていないお子さんが多いです。
おたふくかぜによる髄膜炎はよく取り上げられますが、難聴(耳の聞こえが悪くなること)をおこすことも割と多いのです。特別これといった症状がなくいつの間にか聞こえが悪くなり検査で難聴と診断され、はじめて気づくようです。今のところ根本的な治療法がなく回復しないのです。おたふくかぜの予防接種を早めにすることをお勧めします。


 
お問い合わせ:
空知郡南幌町元町2丁目2番1号
国民健康保険町立南幌病院
電話 011-378-2111 / FAX 011-378-2585